これが、マスターのあたらしいお友達、アンティグアのアルトサックス「アルトくん」です。1月に注文したのがやっと到着しました。2月に横浜に到着して出荷調整してもらってた「アルトくん」です。新品ほやほや?なのでピカピカです。とてもウォームな吹き心地がします。いれた息がスピードがゆったりめでも全部音になってゆく感じです。
このアルトくんは重量がセルマーのセブンくんなどに比べるとずっと軽いのですが、その訳は管体に使う金属を薄く延ばして使用しているからです。このためアルトくんは息が全部音になるような鳴り方がします。特にささやくような小さい音での表現には抜群の表現力を発揮します。
マスターがブラスバンドにいたはるかな昔には、カレッジモデルという安いサックスがあって、やはり管の金属は薄いものが使われていました。しかし、この安いカレッジモデルは音域によって音色や鳴りがムラがあって変わってしまうので上級者はもっと管の厚みのあるサックスを使うものだと教えられていました。でもこの厚みのあるサックスは鳴り出すようになるまでには相当の期間根性を入れて吹かないと鳴らず、抜けの悪い状態でありました。
事情をセルマーの人に聞くと
「当時の技術では薄くて均一のプレートを作るのは難しかったので、ある程度の管の厚みがある楽器の方がムラがない音になったのだと想像されます。そして、この厚い管を鳴らしきるためには、ある程度の金属疲労を楽器に与えてやる必要があったわけです。
一方、当時のうすい管の厚みのサックスは音が鳴らしやすいことを優先して音の音域によるムラはがまんしてもらうというようなものだったのだそうです。
理想的には、均一でうすい金属で出来たサックスが鳴りが良くてよいものだと言うことです。ですから、現在では大昔のサックスは分厚くて重い方がりっぱであるという常識は成り立たないようになっています。」ということなんですって。
それで、オールドと言われるマーク6などは抜けるのを通り越して、枯れているのもあるそうです。この辺は人によって評価が分かれるところで「枯れている」という人もあれば「死んでいる」という人もありそうです。やる音楽によっても使える場面とそうでない場面とがありそうです。
栗田楽器ホームページ 防音室のページ
antigua saxをセルマーに!
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