ピティナっ子はピティナ弾き!
ピティナピアノ
コンペティション
全国決勝大会
B級とA1級を
はじごして
観てきました。
この
1日当日券をもっていると特級以外のその日の
すべての会場に入ることができます。
もちろん演奏の途中では入れませんので
B級の津田ホールを午前中見て
A1級のカザルスホールに着いたときには
午前の最後のプログラムでした。
そのままC級の会場に行けば
3会場を回ったことになりますが
A1級をほどんど観ていませんでしたので
午後からもカザルスホールにいました。
A1級は2年生までB級は4年生までの
年齢制限があるので
出演した子供たちは舞台の上では
堂々と大きく見えていますが
客席やロビーにいると
ごくごく普通のかわいい子供です。
B級あたりになると
「よくもまあこんな小さい体で
どうしたらこんなにくっきりした音を
出せるんだろう?」と思います。
その理由のひとつが俗に
「ピティナ弾き」とよばれる
演奏のかたちです。
体全体を柔らかく使って
おもに腕の重みをコントールして
指の支えを使って鍵盤を弾きます。
手首をやわらかく使って回転運動を
うまく利用しています。
それに、演奏前のごあいさつは
にっこり微笑んで会場を見渡します。
「ようこそ私のピアノを聴きにおいで下さり
ありがとうございます。」
といったふうな微笑です。
お辞儀をするときの手の位置に
よって
おなか痛いお辞儀
(おなかの前で手を合わせる)
たいそうお辞儀
(ひざの上に手をおく)
いらっしゃいませお辞儀
(ひざの上のほうで手を重ねる)
などがあるようです。
年によって多数派が変わるようで
以前はおなか痛いお辞儀が主流
でしたが、近年は
いらっしゃいましお辞儀が
主流になっているようです。
いずれにしても、どの参加者も
ニコニコして純真な天使の
微笑みを浮かべています。
これを、はじめて見た人は、
みんなが同じような弾きかたを
すると言って批判するのですが、
いわゆるピティナ弾きは
とても理にかなった演奏法なのです。
大人のピアノ弾きは体格が様々なので
大きい男のピアノ弾きはピアノから
遠ざかって弾くことが多く
鍵盤からの高さも水平に近いなどの
傾向がありますが
特に小さい子供の場合は
体格が似通っているので
演奏のスタイルも似通って
来るのが当然なのですね。
そして
「天使の微笑み」も
リラックスして
体全体を柔らかく使う
準備のようなものだと考えると
とても合点です。
怒ったような顔をした後で
やわらかく体を使うのは
かえって不自然なのです。
ステージは出演口から出てくる
ときからもう始まっているというのも
そういう意味では真理なのかもです。
こういう「課題」が見つかったというか
発見があった1日でした。
栗田楽器
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